チームの心を育てる

学級の目標を達成するための失敗しない計画術【WOOPの法則】

心先生

こんにちは。

「心を育て、心をつなぐ」がモットーの体育教師。

心先生です。よろしくお願いします。

新任の先鋭

こんにちは。

学級目標や行事ごとの目標など、目標設定をするのですが、結局達成できずに終わってしまいます。

どうすれば目標を達成できるかを教えてください。

心先生

目標は設定しただけでは意味がありません。

目標は設定したけど、そのまま達成することなく失敗に終わってしまったことがある人も多くいるのではないでしょうか。

今回は、目標を設定したもののうまく達成できない人のために、目標を達成する確率が確実に上がる方法をお伝えしていきます。

その名も「WOOPの法則」です。

この記事を読んで欲しい人

目標を設定したが、目標を達成することができない経験をしたことのある人

目標を決めた・・・だけでは、50%は失敗する

私たちは目標を設定します。たとえば、お正月に、

「今年は運動をしよう!」「今年こそは勉強しよう!」「今年こそはダイエットしよう!」

そうやって気を引き締めて頑張ろうと思った経験はないでしょうか。

ところで、そうやって自分で決めた目標は達成しましたか?

達成できていればあなたは成長を実感しているはずです。

しかし、失敗に終わった目標はないでしょうか。

目標の半分は達成されずに終わっているという研究結果が出ているように、挫折を経験したことがある人は多いと思います。

では、どうすれば目標を達成できるのでしょうか。

目標が達成できない理由は、コンフォートゾーンに戻りたくなるため

コンフォートゾーンとは、「居心地のいい場所」という意味です。

そして、コンフォートゾーンより外のゾーンをラーニングゾーンをいいます。つまり、未知の領域です。今までの経験が通じなかったりするため、当然、居心地は悪くなります。

私たちが目標を設定して頑張っている状態というのは、いわば、無理をしている状態であり、ラーニングゾーンにいることを意味します。

しかし、人間はラーニングゾーンよりも居心地のいいコンフォートゾーンを求めるため、コンフォートゾーンに戻ろうという意識が高まってしまい、目標が達成できなくなってしまうのです。

目標を達成しやすくなるWOOPの法則

「WOOPの法則」とは、目標達成を円滑にするプロセスについて提唱した法則です。

アメリカの心理学者ガブリエル・エッティンゲン博士による20年以上にわたる研究の末に体系化されたものです。

WOOPは以下の4つの英語の頭文字をとったものです。

①Wish(ウィッシュ) 願望

 「こうなりたい」といった願望・目標のことです。

②Outcome(アウトカム) 結果

 目標が達成された時、どのような結果がついてくるかを考えます。

③Obstacle(オブスタクル) 障害

 目標を達成するうえでの障害になりそうなものを考えます。

④Plan(プラン) 計画

 ③の項目で考えた障害が実際に現れた時に、どうやって対処していくかを考えておきます。

このステップに沿って行動していくことで目標の達成率を高めることができます。

目標の種類や属性、達成までの長さにかかわらず効果のある方法として、注目される考え方です。

WOOPに関する実験

WOOPの効果を検証した研究では、次のような実験をしました。

WOOPの効果を検証した研究では、次のような実験をしました。

対象 36人の男女

方法 

 勉学の目標に向けて、一か月それぞれ勉強に励んでもらう

 参加者をランダムに2つのグループに分類

  1. WOOPで目標達成グループ
  2. 普通に目標を立てるグループ

勉強の目標に対するアプローチの仕方で、どのくらい勤勉さ(勉強時間)に差が出るのかを調べた。

結果 

  • WOOPグループ、平均勉強時間4.3時間
  • 普通のグループ、平均勉強時間1.5時間

WOOPグループのほうが平均3時間ほど多く勉強していた。

さらに、実験直後の週にも勉強を継続してる率はWOOPグループが3倍以上高いことがわかった。

この実験からWOOPの法則の有効性が証明されました。

WOOPの例

では具体的にWOOPの法則を使った例を紹介していきます。

ダイエット編】

W 5キロダイエットしたい       

O モテるようになる

O ポテトチップスを食べたくなる 

P ポテトチップスを食べたくなったら、代わりにナッツを食べる

【学級目標編】

W 全員が居心地のいいクラスにしたい

O 安心感があるので、どんどん挑戦ができるようになる

O クラスで意見が食い違いが起きたり、トラブルが発生する

P 先生への報告と同時に、話し合って解決を試みる

【体育祭編】

W 全員参加・全員議論で優勝する  

O 人間関係が広がり、クラスが明るくなる

O うまくできない人がいる

P 得意な人が苦手な人をサポートする

ワークシートでの実践

学級目標などといったクラスの中での目標が決まった時には、障害と計画まで考えてみてください。これだけで、目標の達成率が高まります。ぜひ、下の「WOOP」シートをダウンロードして実践してみてください。

まとめ

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このように、WOOPの法則を使って、予想される障害と障害をのりこえる計画を事前に考えておくことによって、目標が達成される可能性が大きく上がります。

また、事前に生徒が障害を乗り越える計画を立てておくことで、障害にぶつかった時にもよりスムーズに解決できるようになっていきます。

ちょっとしたコツをつかんで、実際にHOOPの法則を使ってみてください。

ABOUT ME
心先生
「心を育て、心を繋ぐ」がモットーの中学校教師、心先生といいます。 30代前半の体育教師です。専門種目はバスケットボールです。私自身、バスケットボールを通して、心が育った経験から、生徒たちの心を育てたいと考えるようになりました。 生徒を育てるために、日々奮闘している先生の何か役にお役にたてればと思い発信しています。